サイディング目地のコーキングの直し方・補修方法
コーキング工事は私たちの専門分野です。
コーキング工事は工程が多いため、手間のかかる作業です。
手抜きトラブルが多い工事内容になるので、是非、ご一読ください。
出来るだけ分かりやすくお伝えできるように、実例写真をつかってご説明をさせて頂いてます。
技術監修 ジャパンテック神奈川 萩原 寛明(塗装歴20年)
《 目 次 》
-
コーキング目地の劣化【サイディング壁】
- 劣化症状1
- サイディングとコーキングの間にすき間ができる
- 劣化症状2
- コーキングの中央が割れる
- 劣化症状3
- コーキング材のすぐ後ろに下地部分が見える。
- 劣化症状4
- コーキング材の欠落。(取れた状態)
-
劣化したコーキング目地 補修の流れ
- 2-1
- コーキングをカッターで撤去
- 2-2
- コーキングを取り出す
- 2-3
- マスキングテープを張り付け
- 2-4
- コーキング用の接着剤を塗る
- 2-6
- 新しいコーキングを注入します。
- 2-7
- ヘラで押さえて成形します。
- コーキングの種類 伸縮率をくらべてみよう
- お客様の家で使われている、コーキングの成分検査(非常に重要)
- 正しい工事をしてくれる業者に、工事を依頼しましょう
1 コーキング目地の劣化
コーキングは住宅の止水処理をする材料として、欠かせないものです。
サイディング外壁の場合、コーキングは下記のようなところに使われています。
サイディング同士のつぎめ
窓サッシのまわり
換気フードのまわり(台所換気扇・お風呂の換気扇フードなど)
劣化症状1 サイディングとコーキングの間にすき間ができる
原 因
・コーキング用の接着剤の塗り忘れ、または塗りムラ。
・サイディングの動きにコーキングの接着強度が耐えられなかった。
・目地の奥にコーキングが密着している。(3面接着による施工)
対策、解決法
・メンテナンスの時には、接着剤をしっかりいれる。
・3面接着を防ぐため、目地の奥部分にボンドブレーカーというテープを張ってからコーキングを注入する。
劣化症状2 コーキングの中央が割れる
原 因
・コーキング材自体の劣化、寿命
・紫外線による劣化原因が主。
対策、解決法
・メンテナンスの時には耐久性のいいコーキング材を選ぶ。
劣化症状3 コーキング材のすぐ後ろに下地部分が見える。
原 因
・コーキング材の厚み不足。
青い下地の上に、コーキングが2ミリ~3ミリ程度しか注入されていない。
厚みが確保出来ていない為、早々に劣化して下地が見えてしまっている。
対策、解決法
青い下地=ハットジョイナーといいます。
ハットジョイナーの大きいものが使われてしまっていますので、どれだけ長持ちするコーキング材を使っても根本的な解決にはなりません。
目地カバー部材で施工する 又は、コーキングブリッジ工法というやり方でお手入れし、コーキング材の厚みを確保するのが望ましいです。
劣化症状4 コーキング材の欠落。(取れた状態)
原 因
・接着剤の塗る量が少なかった。
・使用したコーキング材の耐久性があまり良いものではなかった。
・長年、放置のし過ぎ。
対策、解決法
・メンテナンスの時にはしっかりと接着剤を塗り、長持ちする、良いコーキング材を選ぶ。
・雨が降れば、サイディング壁の内側に雨が入り込む状態。
出来るだけ早めのメンテナンスを。
1-2 どの程度傷んでいるのか? 見極めが大切
コーキングの劣化が進んでいると、雨がサイディングの内側に入るのはもちろん、最悪の場合、室内側にはいってきて雨漏りとなることもあります。
劣化が進み過ぎる前に、まずは一度ご確認してみてください。
【南面のコーキングが一番劣化する】
ダントツに傷みのスピードが速いです。原因は日当たりのよさ。
南面の2階のコーキング目地などは、亀裂が入っていたり、場合によっては劣化が進んで雨が入り、サイディング壁が割れていることもあります。
まずは、今どの程度の劣化なのかを確認しましょう。
はっきりとした劣化が確認できるのであれば、お手入れ検討を始めることをおススメします。
2 劣化したコーキング目地 補修の流れ(打ち替え)
サイディング壁の外壁塗装リフォームを行う場合、必要となってくるのがコーキングの補修です。
外壁塗装の下処理がコーキングとなるので、必要不可欠な項目です。
外壁塗装だけ行っても、下地のコーキングが劣化したままでは意味がありませんからね。
コーキングの正しい施工方法など詳しくご紹介します。
コーキングをカッターで撤去
コーキングをカッターで撤去。
古いコーキング材を根こそぎ撤去できるように、カッターをサイディングに沿わせて切ります。
このコーキング撤去のために、カッターの刃を何本も使ったりしますね。
古いコーキング材を取り出す。
古いコーキングを取り出します。
この時、ペンチなどを使って取り出すことも良くあります。
マスキングテープ養生
新しいコーキング材を入れるための準備です。
コーキング材は出来るだけ多く注入する必要があるのですが、当然、多ければコーキング材が広がってしまい、見た目が汚くなってしまいます。
あふれたコーキング材は目地の両脇に張ったマスキングテープに乗っかるようにしておきます。
テープには黄色・青・白・赤・緑・紫とあり、色によって粘着力が違います。
サイディングの劣化状態や模様にあわせて使い分けることがキレイに仕上げるポイントです)
コーキング用の接着剤
コーキングは注入するだけではコーキングのかたまりが出来るだけで、サイディングと接着することはありません。(見た目はくっつきますが、すぐにはがれてしまいます。)
そのため、注入する前に接着剤を塗ります。
コーキング材はベトベトしてるので、接着剤が無くても平気と考える業者さんがいますが、絶対にダメです。
接着剤がなければ長持ちはしません。
【接着剤】 = 【プライマー】と呼ばれています。
目地の底面にボンドブレーカーテープを張る
~ボンドブレーカーとは~
新しく充填するコーキング材が底面に密着しない様にするためのテープです。
このテープを張ると、新しく注入するコーキング材は底面には密着しません。
そうすることで、サイディングのみに密着するので、地震の揺れ・サイディングの熱収縮に対応できる伸縮目地となります。
この仕組みで、今後10年しっかりと耐久出来るように作業を進めたいと思います。
(底面に密着してしまうと3面接着という現象が起きて、伸縮する事ができない目地になってしまいます)
新しいコーキング材を注入します。
コーキングはペースト状になっていて、注入する時には専用の工具をつかいます。
注入するときは、専用工具を目地の底面に当てながら、サイディングと平らになるくらいまでいれます。
目地底に当てないで注入すると、コーキングと目地底の間に空気がたまることがあり、後々の問題になることがあります。
また、色々な種類のコーキングがありますので、乾燥時間にも気を配ります。
ヘラでコーキングを押さえる
ヘラで押さえる理由はいくつかあります。
①形をキレイに整える
②内部にたまってしまう空気を出す
③サイディングと均一に密着させる
この作業は、サイディングの凹凸にもよりますが、熟練している職人ほど上手に仕上がります。
マスキングテープをはがして、コーキング目地の補修 完了になります。
目地の両側に張っていたマスキングテープは、コーキング材が固まる前に前にはがす必要があります。
あまり放置してしまうと、コーキング材が固まってしまい、マスキングテープがきれいにはがれなくなってしまいます。
3 コーキング種類 【伸び縮み率を比べてみよう】
サイディング壁に使われる 代表的な3つのコーキング材
コーキングの役目は、サイディング材の”熱膨張 ” や”熱収縮 ”が起きたときにクッションになる役目です。
コーキング材には上記の様に伸縮性があるので、サイディング材が大きくなったり、小さくなったりする特徴も継ぎ目の材料として使う事でカバーすることができます。
あとは、①耐久年数 ②外壁に使用する塗料との相性 ③古いコーキング材との相性 の3つを考えて材料を決めましょう。
4 補修前に コーキングの相性の検査もおススメ
コーキング材を交換する際には、古いコーキング材を撤去します。
ですが、コーキング材とサイディング材は密着していた為、コーキング材の成分が、サイディング材に残ってしまいます。
残ってしまう成分と相性の良いコーキング材を選ぶための検査を行い、より高い工事品質を確実にご提供することが出来るという物です。
5 正しい工事をしてくれる業者に、工事を依頼しましょう
コーキングの施工不良で一番多いのは、「接着剤」を使わないトラブル
上記は、新築時のコーキング作業写真です。
知ってほしいのは、コーキング材の接着剤を塗らない業者が多いという事です。
コーキングの性能を正しく発揮するには、接着剤はものすごく重要です。
コーキングはベタベタしているペースト状の物なので、接着剤を塗らなくても、3年~5年ほどは問題が出ないことが多いです。
ですが、10年はもちません。
必ずサイディングとの間にすき間ができます。
それが ←左の写真です。
サイディング・コーキング目地 補修 まとめ
サイディング壁のつぎ目 (雨漏り・サイディングの割れを防ぐ大切な役割)
コーキング劣化が原因で入った雨は、雨漏りやサイディング自体のトラブルにつながります。
家は建てる事に費用が掛かっている分、治すのにも費用が掛かります。サイディングのコーキング目地はしっかりとメンテナンスをしておくことをおススメます。
ご不明なことや、ご相談がありましたら、お気軽にご連絡ください。
0120-770-591(担当 山本・萩原)
サイディング外壁塗装 関連コンテンツ
- ・サイディング目地のコーキングの直し方・補修方法
古くなったコーキングを新しいものに交換する作業。
今、使われているコーキングの検査などお役立ち情報。
- ・国内塗料メーカー10社から選んだ、サイディングにおススメ塗料
サイディングにおススメしたい塗料は、7種類。
意外と少ない、サイディング塗料選びホームページ
- ・なぜサイディングの塗装が必要なのか?(塗装オタクが解説)
色々なサイディングの劣化事例を出しながら、なぜ塗り替えをしなければならないのか?をレクチャー。
- ・サイディング塗装の工事実績!4万枚以上の塗り替え工事写真
塗装マニアのジャパンテック神奈川の工事事例写真。
ゆっくりとご覧になると、あなたが探していたパズルのピースが見つかる工事事例。
- ・サイディング目地のコーキングの種類
コーキングの性能別、種類をご紹介。
一般住宅で使うのは、1液性コーキング材
- ・サイディング塗り替えの価格相場。ご検討の参考資料
塗料別、塗り替え価格相場。
- ・多様化するサイディングを見定め、正しい塗替え方法をご提案
サイディング塗り替え診断士が、あなたの家の状態をズバリと判断します。工事が終わったあとも、責任をもってアフターフォローを実施。
■ジャパンテック神奈川の外壁塗装工事 実績
>>> (18区 すべてのエリア)
>>> (7区 すべてのエリア)
>>> 相模原市、大和市、海老名市、座間市、綾瀬市、厚木市、愛甲郡
>>> 鎌倉市、逗子市、横須賀市、三浦市
>>> 藤沢市、茅ヶ崎市、高座郡
>>> 平塚、秦野、伊勢原、小田原、二宮、南足柄、足柄上郡下郡
>>> 世田谷、町田市、八王子市、調布市、多摩市など